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               こうすれば著作権が財産になる


  先まで見据えた利用許諾契約書又は譲渡契約書の作り方

  著作権を巡る紛争の多くは著作物を依頼する時の契約書の不備が原因です。   例えば、平成19年に提
起された訴訟に札幌市によるアイヌ模様の無断転載事件 (250万円の損害賠償請求)があります。  
  これは札幌市の依頼でアイヌ文様刺繍家Aさんが作成したアイヌ文様のイラスト(ポスターに掲載)を、札幌市
がAさんに無断でアイヌ文様のイラストを一部抜粋し改変してメモ帳の表紙に転載したというものです。   
  これなどはアイヌ文様のイラストの著作権に関する利用許諾契約書又は譲渡契約書を作成していれば避け
られた紛争なのです。 

 <ニュース>
   製作者に著作権があるデザイン等を発注者が無端転載しないようにするには、事前に内容証明郵便で
  警告して置くのが有効です。  内容証明郵便の作成を支援致します。

1 コンテンツの制作を外注する時は、二次利用を考慮した契約書を作れ。

 イ 発注者に著作権はありません。
     例えば、ポスターを外注したとします。 ポスターの著作権は製作者(受注者)に発生し発注者には
   発生しません。  よくあるのは、発注者が納品後のポスターを自由に利用出来るものと思い込んで
   複製を行い、製作者から著作権侵害で訴えられるケースです。

     これを避けるには、発注時の契約書に「著作権は発注者に譲渡する」とか「受注者は発注者の
   行為について著作者人格権を行使しない」
という文言を入れて置く必要があります。

  ※ 著作権の譲渡を受ける場合 
     → 「全ての著作権(著作権法第27条及び第28条の権利を含む)を譲渡する」とするのが
       通常です。
     
 なお、著作権は分割して譲渡することも出来ます。 
       (例) 複製権などの支分権ごとの譲渡、期間を限定した譲渡、地域を限定した譲渡など

2 他人のコンテンツを利用する場合は、著作者人格権・肖像権を考慮した契約書を作れ。

 イ 作文、写真、手紙の掲載には、本人の許諾が必要です。

     例えば、小学校でホームページを制作して児童の作文や写真を載せたい場合、著作者人格権
   (作文の掲載を断わる権利)や肖像権(写真の掲載を断わる権利)に関する許諾を個々の児童の親
   から取る必要があります。
    また、雑誌社が読者からの手紙を雑誌に掲載するには、読者の許諾が必要です。   引用は
   公表された著作物に限られており、手紙(投書は除く)はそれに当らないからです。

 ロ 写真家が取った写真をパロディとして使用する場合も、写真家の許諾が必要です。

    他人が取った写真をパロディとして使用する際に無断で行えば、他人の著作物の無断改変となり
  著作者人格権(同一性保持権)の侵害となるからです。    白川義員という写真家などは、自分の
  山の写真が無断でパロディとして利用されたとして最高裁まで16年も争って勝訴しています。
  「 本件写真の本質的な特徴は、本件写真部分を本件モンタージュ写真の中に一体的に取り込み利用されている
   状態においてもそれ自体を直接感得しうるものであることが明らかであるから、本件写真の利用は著作者の同一
   性
保持権を侵害する改変である」 (パロデイ事件最判昭和55年3月28日)

 ハ ホームページについては、利用可能範囲を明確に表示しておくこと。

    例えば、ホームページはリンクが多いほどいいが、私的利用以外の利用は困ると いう著作物です。  
   他人のホームページをプリントアウトして会社の会議で配布するには、著作者の許諾が要ります。  
  この場合、ホームページに「リンクフリー、ただし、私的利用以外の無断転載を禁じる」と記載して置き
  ます。 このように著作者からの一方的な意思表示でも、トラブルの回避に役立ちます。

3 出版社に原稿を渡す場合、出版社の利用出来る範囲を明確にした契約書を作れ。

  出版社との契約には次の3つのタイプがあります。

  イ 単純許諾契約・・・原稿を雑誌などの継続的刊行物に掲載するだけの場合。  今のところ口頭で
      の約束が多く、出版社が掲載出来るのは次号の発行までいうのが慣行とされる。  
       出版社は原稿の独占が出来ず、またネット配などには許諾が要る。

  ロ 独占的出版許諾契約・・・特定の出版形態(単行本とか文庫本)のみを許諾する場合。

  ハ 出版権設定契約・・・出版社は出版権(一定期間、頒布目的で複製出来る権利)を取得し、あらゆる
      出版形態での利用が可能となります。   ただし、著作権者が他の出版社と契約しても著作権
      者に契約違反の責任が問えるだけです。
     ※ 「出版権の設定」登録をすれば →別途契約した出版社に対し差止め請求が出来ます。
      もっとも、著作権者が最初から二次出版を許諾する契約も自由です。

 ※ イとロ →著作者は同じ原稿を他の出版社に掲載出来ます。
4 放送局がタレントを撮影する場合  → タレントと録画の許諾契約書を作れ。
 
    タレントから録画の許諾を取って撮影すれば、二次利用についてのタレントの権利は消滅し
  ます
から、放送局は自由な二次利用(ビデオ化、再放送、ネット配信など)が可能となります。  
    放送についての許諾を取っても、許諾は放送の為の録画に限定される為、二次利用の許諾を新
  たに取る必要があるからです。


6 著作権者との契約交渉がまとまらない場合 → 文化庁長官の裁定を利用せよ。
                                     (著作権法第67条〜69条)
   イ 著作権者が誰なのか不明の場合、著作権者の居場所が不明の場合
   ロ 著作物の放送に関し交渉がまとまらない場合
   ハ レコードの製作・販売に関し交渉がまとまらない場合
        参考 → 文化庁「著作権者不明等の場合の裁定制度」

               契約書のことでお困りの方は、是非当事務所までご相談下さい。

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                      行政書士田中 明事務所 
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