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                こうして時効を援用せよ!   


 消滅時効の起算点、時効期間の計算方法、
 時効期間の満了点について


<消滅時効の起算点は何時になるか>


   
消滅時効は権利を行使することが出来る時から進行します(民法第166条1項)。   
   なお、権利者が権利を行使しうることを知る必要はありません。

 <例> 消費者ローンの返済を支払期限の5月31日までにしなかった場合
      (1回でも支払わないと期限の利益を喪失する約款あり)

     → 5月31日に期限の利益を喪失し、消費者は残金を一括で支払う義務を負います。 
        しかし、消滅時効の起算点は、6月1日でこの日から5年の時効が進行します。


<初日を参入しない場合とは>



  
原則は初日不参入です(民法第140条)。  

   →日、週、月又は年によって期間を定めた時は期間の初日を参入しません。

   →例外的に初日が午前零時から始まる場合に限り初日を参入します。  

   上の例でいうと、期限の利益を喪失するのは5月31日の営業時間の終了時です。

 商法第520条で「法令又は慣習により取引時間の定めがあるときは、その取引時間内に限り
 債務の履行をし、又はその履行の請求が出来る」と規定しており、債権者の取引時間が
 午後6時であれば、5月31日午後18時を経過すると期限の利益が喪失することになります。

   また、債権者は期限の利益喪失日(5月31日)から残金の一括返済を請求出来ますが、
 消滅時効の起算点は初日が午前零時から始まっていない(つまり、この日の午後18時から
 始まっている)ので初日は参入されず、6月1日が起算点となります。


<期間の計算方法及び期間の満了点>


  
  
日、週、月又は年によって期間を定めた時はその末日の終了をもって期間満了と
 なります
(民法第141条)。

   期間の満了点は末日の終了した時点(午後24時が経過した時点)です。

  
 週、月又は年によって期間を定めた時は、その期間は暦に従って計算します(民法
  第143条1項)。   暦に従って末日を計算するとは、現行の太陽暦(カレンダー)で計算する
  ことです。

  
 週、月又は年の初めから期間を計算しないときは、その期間は、最後の週、又は
  年においてその起算日に応当する日の前日に満了する。


    ただし、月又は年によって期間を定めた場合において、最後の月に応当する日がない
   ときは、その月の末日に満了する(民法第143条2項)。

 <例>  平成12年5月15日が最終弁済日の商事債権で消滅時効が完成するのは何時か。  
       起算日       平成12年5月16日
       期間の満了点   平成17年5月15日午後24時が経過した時点
                →5年の消滅時効が完成    




<期限の利益喪失特約がある割賦払債権の時効について>

          参考
割賦払い債務と消滅時効の起算点

 クレジット会社や消費者金融会社の約款には 「1回支払いを怠ると期限の利益を喪失する」
旨が記載されているのが通常です。

  しかし、期限の利益喪失特約に該当する事実が発生しても元金の一括返済と遅延損害
金の支払いを請求せず、約定元利金を受領続けることがよくあります。

「割賦支払を遅延した後も貸主が元金全額と遅延損害金の請求をしたことはなく、利息の支払
を請求しこれを受領していた事実から、黙示の合意により期限の利益を再度付与したものと
認められる」(福岡地裁小倉支部昭和62年9月1日判決)

「・・・債権者が遅延損害金の請求をしたり、残元金の返済を求めるなどしなかった場合は、
期限の利益の喪失に当る事由があってもこれを宥恕していたものと認められるから、この
ような場合は債権者があらためて期限の利益を喪失させる旨の意思を表示しない限り
遅延損害金は発生しない
とみるのが相当である」(東京高裁平成13年1月25日判決)


  次に、銀行の約款などでは、破産や相続の開始(本人の死亡)の場合には直ちに期限の利益
を喪失するが、延滞の場合には銀行の請求があった時に期限の利益を喪失する旨が記載され
ているのが通常です。

  消滅時効の起算点につき、債権者意思説(債権者が請求した時)と即時進行説(延滞の時)
の対立がありましたが、次の最高裁判決で債権者意思説を採用したことで決着が付いています。

 「 その特約が債権者の意思表示によってはじめて期限の利益を失わせる趣旨である
  ときは、その意思表示のあった時から時効が進行する

              (大審院民事連合昭和15年3月13日判決)




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