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                     こうして時効を援用せよ!   


  <土地の時効取得に関する実務について>


         時効に関する中級編・上級編のサイトはこうして時効を援用せよ!

<実際によくある事例>
「 Aさんは昭和63年11月に新築した一戸建に住んでいるが、敷地の土地は昭和61年1月に
 亡くなったAさんの祖母がその夫から相続したもので祖母の名義になっている。
   Aさんは母(平成25年12月死亡)と同居していたが、土地の固定資産税は母が自分の土地
 と思って支払っていた。
   しかし、Aさんは一人っ子で土地を母から単独で相続したと思っていたところ、土地名義人
 の祖母は養子であったので、実親の六女である祖母には48人の相続人がいた」



  さて、相続人が48人もいる場合、相続人全員の遺産分割協議など全く非効率で現実味があり
 ません。  このような場合こそ、土地の時効取得が検討されるべきケースなのです。

  まず、民法で定める時効取得関連の条文は、以下の通りです。


 
民法第162条1項・・・・20年間、所有の意思をもって平穏に、かつ、公然と他人の物を占有
            した者はその所有権を取得する。


 民法第162条2項・・・・10年間、所有の意思をもって平穏にかつ公然と他人の不動産を占有
            した者がその占有の開始の時に、善意でありかつ過失がなかったときは、
            その不動産の所有権を取得する。

 民法第163条・・・・・・所有権以外の財産権を自己の為にする意思をもって平穏にかつ公然と
             行使するもの者は、前条の区別に従い20年又は10年経過した後、
             その権利を取得する。

 
民法第186条1項・・・・占有者は所有の意思をもって善意で、平穏に、かつ公然と占有する
            ものと推定する。


 民法第186条2項・・・・前後の両時点において占有をした証拠があるときは、占有は、その間
            継続したものと推定する。



 上記事例で、Aさんは母と祖母の相続人48人で共有する土地の上に一戸建を新築して、他人
の土地を20年以上も占有していたことになります。

 他人の土地の上に自宅を建て、土地を自分の土地と思い敷地として使用して来たのですから、
Aさんが他人の土地を所有する意思で占有していること(これを自主占有といいます)は明らかです。

  占有者には、所有の意思で善意で平穏かつ公然と占有することが推定されますから、Aさんが
自宅の新築から20年以上に渡って占有して来たという事実を立証すれば、土地の時効取得が
認められる筈です。

 土地の時効取得は、48人の相続人に対し時効援用の意思表示をすれば認められますが、
登記申請の際は相続人全員が登記義務者となる為、一人でも非協力者がいると登記が出ません。

  そこで、これを回避する方法として、登記手続を命ずる判決を得る方法があります。
訴訟では相続人全員が被告となります。  その際、相続人を確定する為に収集した膨大な
除籍謄本等を添付することになります。

  なお、
時効の起算日前に登記名義人が死亡していた場合は、時効取得前に相続の効力が
発生していますから、Aさんの所有権単独登記の前に相続登記をするのが現行法上の登記実務
になっています。  

  
 ただし、Aさんは相続人に代位して相続登記申請をすることが出来ますから何の心配も要りません。

                           


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