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                  こうして時効を援用せよ!   
        消滅時効、時効援用、時効の中断、連帯保証人、一部弁済、商事債権、信用保証協会〜 

  
本サイトは時効に関する中級編・上級編です   
   時効の初級編は
 →  債権の種類で違う消滅時効       内容証明郵便と時効中断の関係
                      
消滅時効完成後でも請求できるの   
消滅時効完成後の弁済と時効援用
                                  


<お知らせ> 信用保証協会が金融機関に代位弁済しますと、信用保証協会は債務者又は
連帯保証人に対する求償権を取得します。


信用保証協会の求償権の消滅時効は、代位弁済日から5年で完成します。 
昭和42年10月6日最高裁判決


   
時効が完成した債権は、内容証明郵便で時効援用を通知することにより初めて消滅します。

 
信用保証協会求償債権の時効援用 チェックシート 
 

<主債務者と連帯保証人の関係を整理すると>


   
・債権者が主債務者に裁判上の請求   → 連帯保証債務の時効も中断します。
    ・債権者が連帯保証人に裁判上の請求 → 主債務の時効も中断します。
    ・債権者が連帯保証人に抵当権の実行 → 主債務の時効も中断します。
    ・主債務者が一部弁済又は債務を承認 → 連帯保証債務の時効も中断します。


   ・連帯保証人が一部弁済 → 主債務の時効は中断しません。

   ・主債務者が時効完成後に一部弁済をした場合は

    → 債務者は信義則により時効援用権を失います。  
      しかし、連帯保証人は主債務の時効を援用出来ます。

 
  なお、時効には消滅時効の他に取得時効があります。

 取得時効で多いのは、他人の土地を自分の土地と思って10年又は20年占有した場合に
 占有者に土地所有権が認められるケースです。

     <土地の時効取得に関する実務について>

  クレジット債権、銀行貸付金、信用保証会社の求償権などの商事債権の消滅時効は、最終弁済日又は
 代位弁済日から5年です。    ただし、確定判決があると10年に伸長されます。  
 最終弁済日又は代位弁済日から5年以上経過していたり判決の確定から10年以上経過しているのに、
 サービサーや信用保証協会が債務者や連帯保証人に請求して来ることがあります。   
  催告書が届いたら内容証明郵便で堂々と時効の援用をしましょう。  
 
  以下では時効の援用に関連する情報を整理して見ました。


[時効の中断とは何か
]


   時効の中断とは、過去の時効期間の経過を無意味にすることです。  
 時効中断事由の終了と共に新たな時効が進行を開始します


<民法第147条で定める3つの時効中断事由>

1 請求 →裁判上の請求(訴訟申立、破産開始決定申立)、支払督促申立、破産手続・再生
       手続・更正手続への参加、和解申立、調停申立が該当する他、判例で認められた
       「裁判上の請求
」「裁判上の催告」が含まれます。


  イ 債権者による破産宣告申立(平成17年1月1日施行の改正破産法から破産開始決定と名称変更)   
        → 裁判上の請求にあたる(最高裁昭和47年3月21日判決)


   内容証明郵便による「催告」 →6ヶ月以内に裁判上の請求、支払督促申立、和解申立、
       調停申立、破産手続・再生手続・更正手続への参加差押・仮差押・仮処分を
       すれば内容証明郵便の送達時から時効中断効が生じる(民法第153条)。    
         従って、「催告」も暫定的な請求として上記1の「請求」に含めるのが裁判実務である。


  
ハ 中断の効力の発生時期 →訴えを提起した時(民事訴訟法第147条)
                  →
訴状を裁判所に提出した時(大審院大正4年4月16日判決)

  
  
なお、下記事情がある時は時効中断の効力が生じなくなります。
   
                 
  訴の却下又は取下げ(民法第149条)、破産開始決定の却下又は取下げ →時効は中断しない。
  破産手続参加・再生手続参加・更正手続の却下又は取下げ(民法第152条 →時効は中断しない。
  支払督促申立 →仮執行宣言をしないことにより効力
を失うと、時効は中断しない(民法第150条)。

  和解、調停の申立 →不調の場合、1ヶ月以内に訴訟を提起しないと時効は中断しない(民法第151条)


                                               
    
2 差押・仮差押・仮処分

  
イ 抵当権実行としての競売申立 

     →債務者所有の不動産に対する競売の場合は、
差押登記に中断効が生じます。
    
→物上保証物件の競売の場合は、債務者へ開始決定正本が送達された時に民法155条に
      より中断効が 生じます(最高裁平成8年7月12日判決)

  
   →債務名義を持つ債権者が自ら競売を申立なくても、債権届出をして配当要求することは、
      競売申立と異ならず差押に準じて
中断効が生じます(最高裁平成11年4月27日判決)
       ※ 競売の場合は →配当日から新たな時効が進行します。


  
ロ 連帯保証債務を担保する為に根抵当権を設定した物上保証人に対し競売を申立ての
     手続きが
進行することは 

     → 根抵当権の被担保債権について催告(民法153条)としての効力が生ずるものではなく、
        抵当権の実行としての競売を申立てその手続きが進行すること自体は、民法第147条1号
        の請求に該当せず主債務の時効を中断しない(最高裁平成8年9月27日判決)。


  
ハ 第三者の申立に係る競売手続において抵当権者がした債権の届出 

      →時効中断事由に該当しない。  
        債権の一部について配当を受けたとしても →債権の残部については時効を中断しない
                                    (最高裁平成18年3月28日判決)。

   ニ 
仮差押による時効中断の効力 →「仮差押の執行保全の効力が存続する間は継続する」         
                                (最高裁平成10年11月24日判決) →判決

        
参考仮差押と確定判決の消滅時効との関係

   ホ 
仮差押前に時効が完成している場合には、債務者は保全執行裁判所に対して 
     「債権者に本案請求訴訟を提起せよと命じてくれ」と申立をします。

     → その旨の命令が送達されてから2週間以内に債権者が本案請求訴訟を提起しなかった
        場合は、保全執行裁判所は仮差押を取消すことになります
                     (民事保全法第37条1項、2項、3項)。
     → 債権者が本案訴訟を提起した場合は、債務者が時効援用すれば債務不存在となります
        から、債務者の申出により執行裁判所は仮差押を取消すことになります
                      (民事保全法第38条)。


          

3 承認
 →支払猶予の懇請、利息の支払、一部弁済、債権譲渡の承認

 イ 承認は観念の通知(単なる事実の認識の表示、意思表示ではない)とされ、相手方の権利
   について処分するに必要な行為能力や代理権限は必要としません(民法第156条)。

   ※ 被保佐人や被補助者が承認するには →保佐人や被補助人の同意が要らない。
      成年後見人 →成年後見監督人の同意が要らない。
      不在者財産管理人や権限の定めなき代理人 →本人の同意が要らない。


    ただし、管理能力・処分権限(財産の保存・利用という管理行為を行う能力、事務や経営を
   行う権限)は必要とされます。

    ※ 成年被後見人と未成年者は単独で承認が出来ません。 
    また、成年被後見人の承認は後見人が取消せますし、同意を得ていない未成年者
    の承認は法定代理人が取消せます。


  ハ 通常は債務承認書を取りますが、それがない場合でも承認が認められることがあります。  
   
  
    「債務者がその債務を記載した決算報告書を作成して債権者に提示し、債権者に
     おいてその内容の説明を求めたり記載内容の確認をしていた時は、承認があった
     と解される」(最高裁昭和59年3月27日判決)。


  
   なお、承認は「その権利の存在を知っていることを表示することであり、支払能力とは
    関係がない」とされ、
      また、署名があれば押印は必ずしも必要ではなく、会社代表者の個人印を会社の印と
    して使用することも何ら問題ない」とされます。  
      従って、代表取締役の個人印があれば会社の承認となります。



 [時効中断の効力が
消滅する時(新たな時効が進行する時)はいつか、
 また新たな時効期間は何年になるのか
 ]
 


    ※ 時効期間は債権の種類によって違います。 (初級編)債権の種類で違う消滅時効

  参照 →消滅時効の起算点、時効期間の計算方法、時効期間の満了点について
        期限の利益喪失特約がある割賦払債権の時効について


 イ 裁判上の請求 

   →判決確定の時から主債務の時効及び連帯保証債務の時効が進行し(民法第157条2項)、
     確定判決により確定した権利の消滅時効は10年に伸長されます(民法第174条の2第1項)。 
 
     ただし、判決確定時に弁済期が到来していない債権には適用されません
     (民法第174条の2第2項)。  
        
  
 ※ 連帯保証債務の確定判決の場合は 
       →連帯保証債務の時効が10年に伸長されるが、主債務の時効は
         10年に伸長されない(東京地裁平成8年8月5日判決)。


   
※ 判決確定の時から10年経過後に主債務者が一部弁済することがあります。   
     しかし、これは時効の中断ではなく時効利益の放棄でり、連帯保証人の時効援用を
    妨げるものではありません。


  
 ロ 競売 →配当日(債権者が競売代金又は配当金を受取った時)から5年の時効が進行。

 ハ 破産開始決定 

  @ 破産管財事件(簡易管財を除く)の確定破産債権 →破産終了から10年の時効が進行。
     ※ 破産債権者表に記載されると確定判決と同一の債務名義となる(破産法第124条3項)。
           
→連帯保証債務の時効も10年に伸長されます。

  A 破産管財人が選任されず同時廃止・免責決定→ 破産廃止確定から5年の時効が進行。

  B 簡易管財事件(債権確定手続きをしない破産管財手続き)の破産債権
                              →破産終了から5年の時効が進行。


  <主債務の破産開始・免責決定と連帯保証人の時効援用との関係>

  a
主債務の免責決定によっても連帯保証債務は免責されない(破産法第第253条2項、施行は平成17年1月) 
        →連帯保証債務は破産手続終了時から5年の時効が進行します。 


  b
免責決定後の清算手続きが結了すると法人格が消滅してしまうので、連帯保証人は主債務の時効を援用
    出来ません(最高裁平成15年3月14日判決)。


    
※ なお、会社が破産開始・同時廃止決定となっても清算手続きが結了するまでは法人格が存続して
      います(名古屋高裁平成21年6月30日判決)。
  →判決

  c 債務者が自然人の場合は、免責決定の確定で時効進行の起算点がなく主債務の時効進行を観念する
    余地がないので、連帯保証人は主債務の時効を援用出来ない(最高裁平成11年11月19日判決)。


 ニ 会社更生計画認可決定 →記載は確定判決と同一の効力を有するので、更生債権は
                    認可決定から10年の時効が進行(会社更生法第206条)。

 ホ 民事再生計画認可決定 →再生債権者表の記載は確定判決と同一の効力を有する
                    ので、再生債権は認可決定から10年の時効が進行
                     (民事再生法第180条2項)。


    
ただし、例外として小規模個人再生及び給与所得者等再生の場合は

     →再生債権者表の記載に判決と同一の効力はないので、再生債権は認可決定
      から5年の時効が進行
(民事再生法第238条、第245条で第180条を適用除外)。                             
                   
 へ 差押 →執行官が執行を終了した時から5年の時効が進行

   ※ 給与その他継続的給付に係る債権に対する差押の効力は、差押えの後に受けるべき給付に及び
     ます(民事執行法第151条)。
       継続的給付に係る債権とは、第三債務者を勤務先とした給与債権と賃借人を第三債務者とした
     賃料債権だけで、それ以外は非継続的給付とされます。

       なお、給与が銀行振込の場合は、銀行が第三債務者となり非継続的給付となります。 
     よって、預金口座の差押えでは、差押え以降の入金には効力が及びません。
       継続的給付の差押えは、勤務先に勤務している限り又は賃借人である限り全額完済まで継続します。   
     しかし、非継続給付の差押えは、裁判所から取下を勧告され取下により終了します。


 ト 承認 →直後から5年の時効が進行


[時効中断効とは何か]


  時効中断効は当事者及びその承継人の間にだけ生じます(民法148条)。 
                     ↓
        これを時効中断の相対的効力といいます。

  ただし、以下の場合は例外的に絶対的効力が付与されます
                          ↓
  A 主債務者に対する裁判上の請求その他民法第147条の時効中断事由は
     →連帯保証人にも時効を中断する効力が生じる(民法第457条第1項)。


  B 連帯保証人に対し裁判上の請求があると 
      →主債務者に対し時効を中断する効力を生じる。

                             ↓ 
    <根拠> 民法458条(連帯保証の特則)で民法第434条を準用。 
         
民法第434→ 連帯債務者の一人に対する請求は、他の連帯債務者に対して
                   も効力を生じる。

  
    
<判例> →「民法458条は民法148条の例外として連帯保証人に生じた事由の効力が
           他の連帯保証人に対しても及ぶことを規定している」
                (東京簡易裁判所平成24年4月19日判決)。

  参考 →連帯保証人が二人いて、催告と支払督促の相手が同一人でない場合の時効中断効について

     ※ 「催告」のみの場合や連帯保証人の一部弁済は →主債務の時効を中断しません。

   C 連帯保証人又は物上保証人に対して抵当権の実行があり、競売開始決定の正本
    が主債務者に送達
された場合

    
 → 主債務者に対して時効中断の効力が生じるが(民法第155条)、競売が取下げられると
        初めから時効中断が生じなかったことになる(最高裁昭和50年11月21日判決)。



[時効援用の効果とは]

 A  消滅時効期間の5年や10年が経過した債権でもそれだけで消滅する訳ではありません。   
   債務者や連帯保証人などの時効により利益を受ける者(援用権者)が消滅時効を援用する
  ことによって初めて消滅する
のです。

    時効の効力は起算日に遡ります(民法第144条)。   この結果、起算日以後の利息は発生し
   ないことになります(大審院大正9年5月25日判決)。

   ※ 判例が認める消滅時効の援用権者 
        → 連帯債務者、保証人、連帯保証人、物上保証人、抵当不動産の第三取得者など
           時効によって直接利益を受けるべき者。


 B 時効援用の効果は相対的です。
                       
     連帯保証人が連帯保証債務の時効を援用しても主債務が消滅する訳ではありません。   
   尤も主債務者又は連帯保証人が主債務の時効を援用すれば、主債務は消滅し連帯保証債務
   も附従性により消滅します。
      


  <時効援用で信用情報はどうなるのか>

    消費者金融系のJICCでは時効援用があると延滞登録を直ちに抹消しますが、
   クレジット系のCICではなおも5年間延滞登録が残ります。

     
  参考 →ブラックリストとは何か?      参考 →信用情報の登録期間



[時効の利益の放棄って何か]

 イ 時効の利益の放棄 

     時効完成後の時効利益を享受しない旨の相手方に対する意思表示をいいます。
   黙示でもよいとされ、時効の完成を知ってなされた自認行為は黙示の放棄と解されます。 
  
     放棄をするには相手方の権利について処分するに必要な行為能力や代理権限が必
   要
とされます。    ※ 承認との違いに注意!

     
※ 未成年者 →法定代理人の同意が必要です。
        成年被後見人 →自ら行うことが出来ず、成年後見人が行うことになります。
        被保佐人 →保佐人の同意が必要です。
        被補助人 →補助人に同意権・取消権が付与されていれば同意が必要です。

       
成年後見人 →成年後見監督人の同意が必要です。


 ロ 時効の完成を知らないでなされた自認行為 →時効の利益の放棄に準ずるとされます。 

   <自認行為の具体例>

     元利金の支払をなすべき旨の承認、一部弁済、延期証の差入れ、分割払いにし利息
    を免除してくれるなら支払うと云った場合
                ↓
       債務者が自認行為をした以後、債務者が時効完成を知っていたか否かに拘らず
    信義則上、時効援用は出来ない
とされます(最高裁昭和41年4月20日判決)。
                ↓
       しかし、「援用放棄の効果は既に経過した期間について及ぶに過ぎず、それ以後再び
     時効が進行すること、そして再び時効が完成した時に援用することを妨げるものでは
    ない
」とされます(最高裁昭和45年5月21日判決)。

   
 ※ もっとも、「貸金業者が消滅時効完成後に相手を騙すような方法を用いて借主に
      一部弁済をすればもはや残債務はないとの誤った認識を持たせてその結果借主
      が一部を弁済した場合、その債務について消滅時効の援用ができなくなる
訳で
      はない」とした判例があります(平成7年7月26日東京地裁判決)


     
ですから、貸金業者が既に時効にかかっていることを知っていながら、借主に「1000円でも
    いいから払って下さい」などと通常の返済額より随分低い金額を提示して払わせた場合には、
    時効の援用はまだ可能とされることになります。
                          


 ハ 時効の利益の放棄は、相対的効力を持つに留まります。
                       ↓
     従って、主債務者と連帯保証人がいる場合、一方が時効の利益を放棄しても他方は
   まだ時効の援用が出来ます。

                       ↓
                 < 重要な判例 >

   ○  主債務者が時効利益を放棄していても、保証人は主債務の時効を援用して自己
     の保証債務の消滅を主張することが出来る (大審院昭和7年6月21日判決)。

   ○  連帯保証人は主債務の時効消滅後に自己の保証債務を承認したとしても、改め
     て主債務の消滅時効を援用することが出来る (大阪高裁平成5年10月4日決定)。


                                         最新更新日 平成28年7月18日    
    ブログ 法は自ら助くる者を守る

   

                      時効の援用は内容証明郵便で致します。     
                         
                                 

  
                                                      
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