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    こうやって支払停止の抗弁をせよ!
     〜 クレジット契約・抗弁の接続・抗弁事由・信販会社・クーリングオフ・リース契約・商行為 〜
<お知らせ>  
   サンテックス株式会社(平成23年2月から事務所を閉鎖、10月3日に大阪地裁で破産開始決定)の
 グリーストラップ浄化装置販売契約に関する支払い停止の抗弁をご支援致しております。
    
  サンテックスの浄化装置は欠陥商品で、平成22年8月にオリコは加盟店契約を破棄しています。    
               参考
グリーストラップとグリーストラップ浄化装置の関係

  改正割賦販売法が平成21年12月1日から施行されています。
     → 施行日以後に締結した契約から適用されます。
   
      参考 
改正特定商取引法と改正割賦販売法でどう変わったか
                       
 ★ 改正によりクレジット契約自体のクーリングオフや不実の告知等による取消が可能になりましたが、
  それ以外は従来通り支払い停止の抗弁によりクレジット会社に抗弁することになります。 
    
 次ページ → 旧割賦販売法による支払い停止の抗弁の要件等が整理してあります。

  以下では改正割賦販売法の下での支払い停止の抗弁及び新たに追加された
  クレジット契約の取消権やクーリングオフについて整理致しました。

T支払停止の抗弁とは何か                       

   販売業者に対し債務不履行などの抗弁事由があってもクレジット会社自らクレジット
 代金の請求を止めることはしません。     購入者がクレジット会社に対し内容証明
 郵便で支払停止の抗弁を通知して初めて止まるのです。                
                  ↓
   内容証明郵便には契約締結までの経緯や抗弁事由を具体的かつ詳細に
 記載する必要があり、
それにはクレジット契約の構造や支払停止の抗弁に関する
 正確な知識が要ります。  
 
  A 信販会社(クレジット会社)、販売店、消費者の3者間の関係

  @ クレジット会社は加盟店契約を締結した販売店に対しクレジット契約書を渡して
    クレジット契約の媒介を委託しています。
  A 消費者が販売店又は訪問販売でクレジット契約を申込み、クレジット会社が
    決裁しますとクレジット契約が成立します。
  B クレジット会社は販売店に商品代金から手数料を控除した金額を一括して
   立替払いします。
  C クレジット会社はクレジット契約の条件に基づき消費者に毎月分割して
    クレジット代金を請求します。

                   消費者    
         売買契約    クレジット契約 (立替払契約) 
           
販売店信販会社(クレジット会社) 
                 加盟店契約  
                    ↓
  クレジット会社発行のクレジットカードを使用した場合 →総合割賦購入あっせん型
  当該商品に限りクレジット契約を締結した場合     →個品割賦購入あっせん型

                           
 B  支払い停止の抗弁事由があればクレジット会社の請求を拒み得ます。

    もし販売店に商品欠陥の給付その他債務不履行があれば、消費者は代金の
   支払を拒むことが出来ます。  

   このように消費者が販売店に対して支払を拒める事由抗弁事由といいます。
                            ↓
   割賦販売法では販売業者に対して抗弁事由があれば、クレジット会社の請求に
  対してもこの抗弁事由により支払を拒み得る
としています(法第35条の3の19)
                      
   この消費者の権利を支払停止の抗弁権(抗弁の接続)といいます。

 C その他支払い停止の抗弁が適用される契約形態

  イ 消費者金融(金銭消費貸借契約)であった場合でも、要件を満たせば
    クレジット契約とされ割賦販売法が適用されます。
  
             参考割賦販売法と消費者金融
                            
   ロ 信販会社が銀行、保険会社等と提携して割賦購入あっせんを行うローン提携
    販売型(委託保証ローン提携販売)
の割賦販売の場合も金融機関に対して抗弁の
     接続が
認められます。 [平成11年改正から]

     なお、ローン提携販売型には次の3つがあります。
      1 販売業者が保証債務を負担するタイプ
      2 信販会社が購入者の委託により保証債務を負担するタイプ
      3 保証会社が信販会社の委託を受けて保証債務を負担するタイプ

    [ローン提携販売型の契約構造]
      何れの場合も金融機関が信販会社を介して販売業者に一括立替払いをし、消費者は信販会社
     経由で金融機関に分割で返済しかつ信販会社に保証料を支払うという契約構造になっています。
      車やバイクのローンに多く見られます。  また、購入者が延滞し支払わない場合は、販売業者、
     信販会社、保証会社が一括して保証債務を履行し購入者に求償権を取得することになります。

                             
  

U 支払停止の抗弁権を行使する為の要件

 
割賦販売法では支払停止の抗弁を行使する為の要件を、以下の通り定めています。

   a
支払い開始が契約締結から2ケ月を超えた後であれば1回払いでも適用されます。
       ※ ただし、自社割賦の場合は →従来通り「2ヶ月以上かつ3回払い」から適用されます。
   b 原則として全ての商品に適用されます。  
    ただし、クーリングオフなどに馴染まない商品を指定して適用除外としています。
    つまり、旧割賦販売法にあった指定商品・指定役務・指定権利に限定した適用は撤廃されて、
          ↓
                   
     除外指定制に変わりました。  
         ↓
     除外指定商品については、政令で以下のとおり定めています。
       ※ 赤字が今回追加されたものです。
    @ 書面の交付及びクーリング・オフが適用除外となる役務・・・・・キャッチセールス
    
 による飲食店・マッサージ・カラオケボックス・海上タクシーの契約

    A クーリング・オフが適用除外となる商品・・・・自動車販売、自動車リース、電気・
     ガス・熱の供給契約、葬儀の契約
、化粧品、配置薬、3000円未満の現金取引
    B 金融商品など取引ルールを定めた別の法律があるもの
     

  c 販売業者に対して抗弁事由があること。
  d 支払い総額が4万円以上であること(リボルビング方式なら3万8千円以上)。
  e 「営業のため若しくは営業として」の取引でないこと(割賦販売法第35条の3の60第2項第1号)。      
       
 参照 「営業のため若しくは営業として」の公権的解釈

  
<参考になる高裁判決>  判決全文
  「自動車の販売・修理の会社が訪問販売業者と締結した消火器薬剤充填整備、
   点検作業等の実施契約は、
消火器を営業の対象とする会社ではないので
   営業の為
若しくは営業として締結したものではない
                 (大阪高裁平成15年7月30日判決)。
                      ↓

     つまり、「営利の目的(利益を上げる目的)」と「事業性(反復・継続して行なう意思をもって行う、
   又は事業の一環として行う)」がなく、購入者の営業と無関係
であるとして、「営業のために
   若しくは営業として」の取引
ではないとされたのです。

     ですから、法人契約、事業者の契約であれば直ちに商行為になるのではなく、
   「営業の為に若しくは営業として」締結した契約のみが商行為になるのです。

               詳細 →
商人と商行為について

                       
    商行為であっても諦めるのはまだ早い。 → 解説   
          悪徳業者には、信義則で請求を拒めます。

    
 「信義則上相当とする特段の事情」により拒める場合  → 解説
          最高裁が認める判例理論です。   
                                                    
  ※  なお、抗弁の接続規定は消費者の立証責任を軽減する趣旨であるとして、支払総額が4万円
    未満の場合や商行為となる場合であっても、消費者が抗弁事由を立証すれば抗弁を対抗出来る
    とする有力な学説(千葉恵美子名古屋大学教授)があります。


 
 ジェイメディアの駅電光広告契約事件について
    
顧客は集金代行契約との認識で契約しており、信販会社に一括立替払いを委託したとは考え
   難いことを理由にクレジット契約は錯誤により無効という画期的な判決が下されました(横浜地裁
   平成17年3月25日判決)。  

                        
 
                                 
V 具体的な支払い停止の抗弁事由

  ・売買契約が成立していない。
  ・商品の引渡しがない。  
  ・販売業者が特約を履行しない。 又は不完全にしか履行しない。 
  ・履行遅滞又は債務不能を理由に契約解除した。
  ・詐欺・脅迫・未成年を理由に売買契約を取消した。  又は、錯誤により無効である。
  ・販売業者に不実の告知があり消費者契約法により取消した、又は特定商取引法
   により取消した。
  ・商品に構造的な欠陥があり、売買契約が公序良俗違反により無効である。
  ・特定商取引法上の業務提供誘引販売取引(内職・モニター商法)で、
   業務提供(収入約束)の不履行がある。
  ・特定商取引法上の特定継続的役務提供契約(エステ等)を中途解約した。
   また、特定継続的役務提供の業者が倒産したりして役務が履行不能である。
  ・クーリングオフした。
   ※なお、消費者の一方的な都合による販売業者との合意解約は該当しません。
  
<経済産業省の通達>
   販売業者に主張出来る事由はおよそこれをもって信販会社に対抗出来る事由になるとしています。
  
  クレジット契約書面に記載のない事由や商品販売に付帯する特約や口頭のセールストークであって
  も
信販会社が認識しているか否かを問わずすべて抗弁事由に該当することになります。

<売買契約が無効の時、クレジット契約は無効とならないのか>
        → 
解説
  クレジット契約の契約構造

<クレジット契約ではなくリース契約だった場合はどうなるのか>
    <悪徳リース提携商法に負けない方法> → 詳しい解説
   
    
<悪徳リース提携商法の事例>
             
  
 
★ 近時、リース会社に表見代理を認定して、購入者に販売店の詐欺を理由とするリース契約の
  取消を認めた判例が出ました(長崎簡易裁判所平成17年12月27日判決)。
  

 ★ 販売店の不実の告知、不利益事実の不告知、断定的判断、不退去、監禁によりクレジット契約や
  リース契約を締結した場合、消費者契約法により直接クレジット契約やリース契約を取消して既払
  代金の返還を請求出来ます。
  → 消費者リースの場合、消費者契約法第5条が適用されます。
   
信販会社と販売店の間にはクレジット契約の締結について媒介することの委託関係があり、その
  委託に基づいて販売店の担当者がクレジット契約の締結を媒介したとして、信販会社に既払金全額
  の返還を命じた判例があります(大阪簡易裁判所平成16年1月9日判決)。
 
           
大阪簡裁平成16年1月9日判決  大阪簡裁平成16年10月7日判決

     
W改正割賦販売法でクレジット契約のクーリングオフ、取消が認められました。

 
 特定商取引法でクーリング・オフが出来る場合(訪問販売等の5契約類型) 
      →クレジット契約のクーリング・オフが出来ます。 

     ※ クーリングオフの起算点はクレジット契約書の受領日です。  クレジット契約書に不備が
       あれば、売買契約書に不備がなくても何時でもクレジット契約のクーリングオフが出来ます。

     
 クレジット契約書の法定記載事項に加盟店調査義務に基づく販売契約の勧誘等についての
       調査結果が追加されました(割賦販売法第35条の3の9第4項3号)


   
 クレジット会社にクーリング・オフをすれば、
      →売買契約も同時にクーリング・オフされたと見做されます。

      ※ クーリング・オフしても使用利得の返還は不要となりました。


  
 訪問販売で過量販売契約(いわゆる次々販売)に該当する場合、
      →クレジット契約を解除出来ます。
     
        代金の返還等はクーリング・オフの場合と同じです。
        なお、売買契約は連動して解除されませんので、販売業者に対しても解除の
        通知が必要です。  
        消耗品にも適用されます。  行使期間は契約から1年以内です。

  ハ 訪問販売・電話勧誘販売・連鎖販売取引・特定継続的役務提供・業務提供誘引販売
    取引の販売業者が不実の告知や事実の不告知をした場合、
      →クレジット契約の取消が出来、既払クレジット代金の返還を請求出来ます。  



X 支払停止の抗弁権行使の方法

  
販売店には  → 債務不履行その他抗弁事由と契約解除などを通知します。
  
信販会社には → 支払停止の抗弁を主張する旨の通知をします。
                          

   これら2通の通知は、
配達証明書付きの内容証明郵便
で行います。
                          ↓
   支払いが自動引落の場合内容証明郵便が送達されてもクレジット会社が直ちに
   引落をストップするとは限りませんし事務手続き上のタイムラグもあります。
                          

  
そこで銀行の窓口に行って口座振替依頼を解約ます。
  
 残金をゼロにするか又は口座を解約するのでも構いません。

        
Y 支払停止の抗弁権行使の効果


   販売業者とのトラブルが解決するまで信販会社からの支払請求を拒否出来ます
              ↓
   クレジット契約は存続しています。
              ↓
    しかし、信販会社としてはクレジット代金の回収がストップしたままでは困るので販売
   業者に対してトラブル解決への努力を要請するはずである。
                        ↓
    売買契約の解除、取消、無効、クーリング・オフなどが認められた場合、信販
   会社は既払のクレジット代金を消費者に返還する義務を負います。
         
  

 
※  クレジットの支払期間が2ヶ月以下の1回払い(所謂マンスリー・クリア方式という)の場合は
   割賦販売法の適用がありませんが、既払クレジット代金の消費者への返還義務を認める学説が
   有力です。    売買契約と立替払契約が一体となった契約構造に
より、売買契約が消滅すれば
   立替契約も喪失するとするのがその理由です。


    また、経済産業省・経済産業局ではマンスリー・クリア方式の場合でも商品
  引渡し前とか役務提供前ならば支払請求を停止するようクレジット会社に要請
  
しています。   もっとも、これには法的拘束力がありません。
 注意!
    従って、現行法の下ではエステとか英会話教師派遣などの継続的役務マンスリー・クリア
    
方式のクレジット契約を締結することは大きなリスクを伴います。    つまり、契約期間の
    途中で業者が倒産すると、以後の役務が不履行となるにも拘わらず、代金返還請求も出来な
    いということになります。

                               ↓
   
  近時の事案では英会話講師派遣業潟Gデュケアシステムの破産開始決定(東京地裁平成
    17年10月29日)があります。   ライフとの1回払いのクレジット契約で支払済み約千人の消費
    者に損害が発生しています。


Z 特定継続的役務提供契約(エステ等)を中途解約した場合の清算方法と
  違約金の取扱い方


  ・
消費者は提供済役務の対価+法定違約金を超える債務を負担しないという抗弁
   事由を信販会社に対抗出来ます。
                        

  ・信販会社は提供済役務の対価+法定違約金の範囲内に相当する立替金と
これを
   割賦払いとしたことに伴う割賦手数料を取得出来ます。  それ以外に消費者は違約金
   の支払う義務を信販会社に負いません。
                          ↓
  ・なお、クレジット既払金が提供済役務の対価+法定違約金を超過している場合、信販会社
   は超過額から解約清算に伴う解約処理手数料を控除した残金を消費者に返還すること
   になります。


[ 販売業者が商品を引渡す前に倒産した場合、購入者はクレジット会社に
  既払クレジット代金の返還を請求できるか。


  
クレジット会社に対して支払停止の抗弁を主張出来るのは当然です。
                          ↓
   しかし、販売店に債務不履行がある場合、
クレジット会社はすべて既払クレジット代金
  の返還義務を負うという
判例はまだありません。
                                 ↓
  
※ しかし、クレジット会社は販売店と加盟店契約を締結して利益を共にしている上、加盟店の信用
    状況について把握出来る地位にあるのに対して、消費者は加盟店の信用状況を知りうる立場にな
    いことから既払いのクレジット代金の返還についても、
クレジット会社は加盟店と共同責任を負担
    すべきであるという学説
があります。

   
  
ですから、少なくともクレジット会社に加盟店の販売状況や信用状況の把握に落ち度が
   あるようなら、既払金の返還請求をしてみるべきです。
                          
\ 販売業者が倒産して役務(英会話教室、エステなど)が履行不能となった場合

    販売業者には → 契約解除の通知を出します。
    クレジット会社には →支払い停止の抗弁の通知を出すと同時に残存役務と未払い
    クレジット代金が均衡するよう協議して清算することになります。
    

    
                  悪徳商法に今直ぐ使える情報源 
       特定商取引法とクーリング・オフ  悪徳商法の実例   商人と商行為について
       消費者契約法と取消権詳細 [消費者契約法第4条による取消]   少額訴訟   

  
         
業務停止命令等の情報については → 消費生活安心ガイド

    
      割賦販売法の改正の歴史を知りたい人の為のコラム
         → 
割賦販売法を今直ぐ抜本的に改正せよ!
         
                                        
   
 クレジット契約のクーリング・オフ、クレジット契約の取消、或いは
    
 支払い停止の抗弁は、内容証明郵便で通知します。

         
書き方が分らない方は当事務所までご相談下さい



         ご相談のメールは       最新更新日 平成24年5月11日

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 神奈川県行政書士会所属  登録番号第02094219
           
行政書士田中 明事務所
             
       [事務所兼自宅] 
   
      〒239-0822 神奈川県横須賀市浦賀5丁目42番11号    
             (地区の通称を、コモンシティ浦賀といいます)
                電話・FAX 046-843-6976     
   
(地区の通称を、コモンシティ浦賀といいます)