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こうやって支払停止の抗弁をせよ!
〜 クレジット契約・抗弁の接続・抗弁事由・信販会社・クーリングオフ・リース契約・商行為 〜
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特定商取引法とクーリング・オフ 悪徳商法の実例 商人と商行為について
消費者契約法と取消権→詳細 [消費者契約法による取消] 少額訴訟
★ 改正割賦販売法が平成21年12月1日から施行されています。
適用されるのは →施行日以後に締結した契約からです。
支払停止の抗弁って何?
販売業者に対し債務不履行などの抗弁事由があってもそのままでは誰もクレジット会社
の請求を止めてくれません。 クレジット会社に対し内容証明郵便で支払停止の抗弁を
通知して初めて止まるのです。 ↓
その際、内容証明郵便には契約締結までの経緯や抗弁事由を具体的かつ詳細に
記載する必要があります。
以下ではクレジット契約の構造と支払停止の抗弁について整理致しました。
T 信販会社(クレジット会社)、販売店、消費者の関係
消費者
売買契約
クレジット契約 (立替払契約)
販売店
信販会社(クレジット会社)
加盟店契約
↓
※ 信販会社は販売店と加盟店契約を締結して、販売店にクレジット契約締結や
連帯保証契約締結の媒介を委託しています。
信販会社発行のクレジットカードで購入する場合が →総合割賦購入あっせん型
当該商品に限りクレジット契約を締結する場合が →個品割賦購入あっせん型
ж
消費者が信販会社の加盟店(販売店)で商品等(サービスも含む)をクレジットで購入すると
↓
消費者と信販会社との間にクレジット契約が成立します。
(その前提として信販会社による審査、意思確認、決裁が必要です)
↓
信販会社は販売店に商品代金から手数料を控除した額を一括して立替払いします。
↓
信販会社はクレジット代金を支払条件に従って消費者に請求します。
↓
もし販売店に商品欠陥の給付その他債務不履行があれば、消費者は商品の交換を
要求したり代金の支払を拒むことが出来ます。
このように消費者が販売店に対して支払を拒める事由を抗弁事由といいます。
↓
割賦販売法では販売業者に対して抗弁事由がある場合に、信販会社の支払
請求に対してもこの抗弁事由により支払を拒否出来るとして(法第30条の4)、
消費者の救済を図っています。
この消費者の権利を支払停止の抗弁権(抗弁の接続)といいます。
ж
※ 信販会社が銀行、保険会社等と提携して割賦購入あっせんを行うローン提携
販売型(委託保証ローン提携販売)の割賦販売の場合も金融機関に対して抗弁の
接続が認められます。 [平成11年改正から]
なお、ローン提携販売型には次の3つがあります。
1 販売業者が保証債務を負担するタイプ
2 信販会社が購入者の委託により保証債務を負担するタイプ
3 保証会社が信販会社の委託を受けて保証債務を負担するタイプ
[ローン提携販売型の契約構造]
何れの場合も金融機関が信販会社を介して販売業者に一括立替払いをし、消費者は信販会社
経由で金融機関に分割で返済しかつ信販会社に保証料を支払うという契約構造になっています。
車やバイクのローンに多く見られます。 また、購入者が延滞し支払わない場合は、販売業者、
信販会社、保証会社が一括して保証債務を履行し購入者に求償権を取得することになります。
U 支払停止の抗弁権を行使する為の要件
割賦販売法では支払停止の抗弁を行使する為の要件を、以下の通り定めています。
・2ケ月以上の期間に渡る3回以上の分割払いによる割賦購入あっせん若しくは
ローン提携販売であること。
・割賦販売法の定める指定商品・指定役務・指定権利であること。
(指定商品制は個品割賦購入あっせん型の場合のみ適用されます)
注意! ※ カードでの決済(総合割賦購入あっせん型)の場合は →全ての商品に適用されます。
・販売業者に対して抗弁事由があること。
・支払い総額が4万円以上であること(リボルビング方式なら3万8千円以上)。
・事業者の契約や商行為でないこと。 詳細 →商人と商行為について
↓
★ しかし、商行為でも諦めるのはまだ早い → 解説
悪徳業者には、信義則で請求を拒めます。
※ なお、抗弁の接続規定は消費者の立証責任を軽減する趣旨であるとして、支払総額が4万円
未満の場合や商行為となる場合であっても、消費者が抗弁事由を立証すれば抗弁を対抗出来る
とする有力な学説(千葉恵美子名古屋大学教授)があります。
★ ジェイメディアの駅電光広告契約事件について
顧客は集金代行契約との認識で契約しており、信販会社に一括立替払いを委託したとは考え
難いことを理由にクレジット契約は錯誤により無効という画期的な判決が下されました(横浜地裁
平成17年3月25日判決)。
V 販売業者に対する抗弁事由の具体例
・売買契約が成立していない。
・商品の引渡しがない。
・商品に欠陥がある、或はカタログや見本と明らかに異なっている。
・販売業者に債務不履行がある。 債務不履行を理由に契約解除した。
・詐欺・脅迫・未成年を理由に売買契約を取消した。
・消費者契約法による取消(不実の告知など)、特定商取引法による取消
・売買契約が無効である(錯誤、公序良俗違反など)。
・特定商取引法上の業務提供誘引販売取引(内職・モニター商法)で、
業務提供(収入約束)の不履行がある。
・特定商取引法上の特定継続的役務提供契約(エステ等)を中途解約した。
また、特定継続的役務提供の業者が倒産したりして役務が履行不能である。
・クーリングオフをした。
※なお、消費者の一方的な都合による販売業者との合意解約は該当しません。
<経済産業省の通達>
販売業者に主張出来る事由はおよそこれをもって信販会社に対抗出来る事由になるとしています。
クレジット契約書面に記載のない事由や商品販売に付帯する特約や口頭のセールストークであって
も信販会社が認識しているか否かを問わずすべて抗弁事由に該当することになります。
<売買契約が無効の時、クレジット契約は無効とならないのか>
→ 解説 クレジット契約の契約構造
<リース契約とは何か> → 解説
注意! リース契約の場合、リース会社に対して支払停止の抗弁が出来ません。
★ 近時、リース会社に表見代理を認定して、購入者に販売店の詐欺を理由とするリース契約の
取消を認めた判例が出ました(平成17年12月27日 長崎簡易裁判所判決)。
★ 販売店の不実の告知、不利益事実の不告知、断定的判断によりクレジット契約やリース契約を
締結した場合、消費者契約法により直接クレジット契約やリース契約を取消して既払代金の返還を
請求出来ます。
信販会社と販売店の間にはクレジット契約の締結について媒介することの委託関係があり、その
委託に基づいて販売店の担当者がクレジット契約の締結を媒介したとして、信販会社に既払金全額
の返還を命じた判例があります(平成16年1月9日大阪簡易裁判所判決)。 → 判例
W 支払停止の抗弁権行使の方法
販売店には → 債務不履行その他抗弁事由と契約解除などを通知します。
信販会社には → 支払停止の抗弁を主張する旨の通知をします。
↓
これら2通の通知は、配達証明書付きの内容証明郵便で行います。
↓
支払いが自動引落の場合内容証明郵便が送達されてもクレジット会社が直ちに
引落をストップするとは限りませんし事務手続き上のタイムラグもあります。
↓
そこで、直ちに銀行の窓口に行って口座振替依頼を解約し当月分以降の引落
し停止を依頼します。 残金をゼロにするか又は口座を解約するのでも構いません。
X 支払停止の抗弁権行使の効果
販売業者とのトラブルが解決するまで信販会社からの支払請求を拒否出来ます。
↓
クレジット契約は存続しています。
↓
しかし、信販会社としてはクレジット代金の回収がストップしたままでは困るので販売
業者に対してトラブル解決への努力を要請するはずである。
↓
売買契約の解除、取消、無効、クーリング・オフなどが認められた場合、信販
会社は既払のクレジット代金を消費者に返還する義務を負います。
※ 近時の判例には、販売店の不実の告知や詐欺を理由にクレジット契約(リース契約)を直接
取消して既払クレジット代金の返還を命じたものがあります。
大阪簡裁平成16年1月9日判決 大阪簡裁平成16年10月7日判決
※ クレジットの支払回数が2回以下(マンスリー・クリア方式という)の場合は割賦販売法の
適用がありませんが、既払クレジット代金の消費者への返還義務を認める学説が有力です。
売買契約と立替払契約が一体となった契約構造により、売買契約が消滅すれば立替契約
も喪失するとするのがその理由です。
また、経済産業省・経済産業局ではマンスリー・クリア方式の場合でも商品
引渡し前とか役務提供前ならば支払請求を停止するようクレジット会社に要請
しています。 もっとも、これには法的拘束力がありません。
注意!
※ 従って、現行法の下ではエステとか英会話教師派遣などの継続的役務提供でマンスリー・
クリア方式のクレジット契約を締結することは大きなリスクを伴います。 つまり、契約期間の
途中で業者が倒産すると、以後の役務が不履行となるにも拘わらず、代金返還請求も出来な
いということになります。
↓
近時の事案では英会話講師派遣業潟Gデュケアシステムの破産開始決定(東京地裁平成
17年10月29日)があります。 ライフとの1回払いのクレジット契約で支払済み約千人の消費
者に損害が発生しています。
Y 特定継続的役務提供契約(エステ等)を中途解約した場合の清算方法と
違約金の取扱い方
・消費者は提供済役務の対価+法定違約金を超える債務を負担しないという抗弁
事由を信販会社に対抗出来ます。
↓
・信販会社は提供済役務の対価+法定違約金の範囲内に相当する立替金と これを
割賦払いとしたことに伴う割賦手数料を取得出来ます。 それ以外に消費者は違約金
の支払う義務を信販会社に負いません。
↓
・なお、クレジット既払金が提供済役務の対価+法定違約金を超過している場合、信販会社
は超過額から解約清算に伴う解約処理手数料を控除した残金を消費者に返還すること
になります。
Z 販売業者が商品を引渡す前に倒産した場合、購入者はクレジット会社に
既払クレジット代金の返還を請求できるか。
クレジット会社に対して支払停止の抗弁を主張出来るのは当然です。
↓
しかし、販売店に債務不履行がある場合、クレジット会社はすべて既払クレジット代金
の返還義務を負うという判例はまだありません。
↓
※ しかし、クレジット会社は販売店と加盟店契約を締結して利益を共にしている上、加盟店の信用
状況について把握出来る地位にあるのに対して、消費者は加盟店の信用状況を知りうる立場にな
いことから既払いのクレジット代金の返還についても、クレジット会社は加盟店と共同責任を負担
すべきであるという学説があります。
ですから、少なくともクレジット会社に加盟店の販売状況や信用状況の把握に落ち度が
あるようなら、既払金の返還請求をしてみるべきです。
[ 販売業者が倒産して役務(英会話教室、エステなど)が履行不能となった場合
販売業者には → 契約解除の通知を出します。
クレジット会社には →支払い停止の抗弁の通知を出すと同時に残存役務と未払い
クレジット代金が均衡するよう協議して清算することになります。
[ コラム ] 割賦販売法を今直ぐ抜本的に改正せよ!
改正割賦販売法が、平成21年12月1日から施行されています。
詳細については → 消費生活安心ガイド
★ 支払い停止の抗弁の通知は、内容証明郵便で ★
抗弁の仕方が分らない方は当事務所までご相談下さい。
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最新更新日 平成22年2月24日
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