職人型内容証明仕掛人の方法論 !  第119号
                  平成26年11月22日発行
        職人型内容証明仕掛人が一発解決目差す合法的仕掛け作りのノウハウ。

                      今回の目次
            □ クレジット業者の業務適正化業務について



  割賦販売法では同法の目的が購入者の損害防止・利益保護にあることを明記し(同法第1条)、
購入者の損害防止・利益保護を図るべくクレジット業者には業務適正化義務を課しています
(同法35条の3の20、30条の5の2)。

  業務適正化義務とは以下の4つ及びそのために必要な措置を講ずる義務で、具体的な中身
は割販規則に定められています。

イ 購入者に関する情報の適正な取扱い
ロ クレジット義務を第三者に委託する場合の業務の的確な遂行
ハ 購入者の知識、経験、財産の状況及びクレジット契約を締結する目的に照らして適切
  な業務の実施  (適合性の原則といいます)
 購入者からの苦情の適切かつ迅速な処理


  さて、平成21年12月1日施行の改正割賦販売法の目玉の一つは、判例で信義則上負うとされて
いた加盟店調査義務の内容が割販規則で具体的に定められたことですが、この加盟店調査義務
は加盟店契約
締結時及び購入者から苦情が入った時に発生することになります。

  この義務を怠ると行政処分の対象になりますので、各クレジット会社は苦情処理にかなり
神経を使っていると思われます。

  尤も、どんな苦情でも加盟店調査業務が発生するというのではなく、まず苦情の原因究明
を行い(割販規則第94条1号)、次の割販規則で定める基準に当該苦情が該当する場合に発生し
ます。


<個別クレジット業者の場合>

 a クレジット業務に関する消費者の利益の保護に欠ける行為に関する苦情であること

 b 加盟店による勧誘に関する苦情であること

 c 訪問販売等5類型に該当する場合であって不実の告知等に該当する場合及び
   店舗契約の場合で不実の告知等に該当する場合

         →苦情が1件でも加盟店調査業務が発生する
          (割販規則第77条1項2号、割販規則第94条2号イ)。

 d 訪問販売等5類型に該当する場合であって不実の告知等以外に該当する場合

         →発生状況が多い場合に加盟店調査業務が発生する(割販規則第77条1項3号)。

 e cとd以外で消費者の利益の保護に欠ける行為に係る場合

         →発生状況が多い場合に加盟店調査業務が発生する(割販規則第94条3号)。


 つまり、aとbが加盟店調査業務の大前提であり、cでは1件の苦情でも発生し、dとeでは苦情が
多いことが条件になっています。


<包括クレジット業者(クレジットカードを審査の上交付している)の場合>

クレジットカードを使用した販売店がカード発行会社の加盟店か又はそうでないかで区別しています。
なお、カード発行会社の加盟店での使用をオアシスと云います。

 a 包括クレジット業務に関する消費者の利益の保護に欠ける行為に関する苦情であること

 b  包括加盟店による勧誘に関する苦情であること

 c 不実の告知等に該当する場合

   →オアシスの場合は、
     苦情が1件でも加盟店調査業務が発生する
(割販規則第60条2号イ)

   →オアシスでない場合は
      発生状況が多い場合に販売店に対する調査業務が発生する(割販規則第60条3号イ)。

 d  不実の告知等以外の場合
      発生状況が多い場合に加盟店調査業務が発生する(割販規則第60条3号イ)。


 以上の通り、個別クレジット業者、包括クレジット業者の何れでも、aとbの要件を満たす苦情が
多発していれば、調査業務が発生することになるということです。

また、クレジット会社は調査の記録を作成・保存する必要がありますし(割賦販売法第35条の3の5
第2項、割販規則第78条3号)、

調査結果については認定割賦販売協会が有する加盟店情報交換制度に報告する必要があります
(割賦販売法第35条の20、割販規則第135条)。


 クレジット業者が上記調査義務に違反した場合には、経済産業省の行政処分の対象になります
(割賦販売法第35条ま3の21、(割賦販売法第30条の5の3)。

 更には、上記調査義務に違反した場合、購入者はクレジット会社に対してクレジット総額に相当
する損害賠償を請求出来るとする有力な見解があります 

    参考 →日弁連消費者問題対策委員会編「改正特商法・割販法の解説」p..216



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