職人型内容証明仕掛人の方法論 !  第137号
                     平成29年3月23日発行
           職人型内容証明仕掛人が一発解決目差す合法的仕掛け作りのノウハウ。

                       今回の目次
             □ 
個別クレジット契約書と調査結果の記載


 個別クレジット契約のクーリングオフが可能になったのは、平成21年12月1日以降の契約からです。

ただし、事業者のクレジット契約では割賦販売法の適用が除外され、クーリングオフも当然出来ません。

しかし、個別クレジット契約書をよく検証し経緯を聞くことでクーリングオフの可能性が開けることがあり
ます。

<最近の相談事例>
 個人医院が訪問販売業者と医院の広報用ホームページの制作及びSEO対策のクレジット契約を締結
したが、業者がホームページを完成させない内に倒産した。  業者は契約時に不実の告知をしており、
また経営破綻寸前だったとの情報もあり、契約を実行する意思が当初からなかったように思われる。  
未払いクレジット代金の免責が得られないものか。  法テラスに相談したら、事業者の契約は商行為
だから無理と云われた。

  相談者のAさんは院長の父が経営する個人医院に勤務する医師で、父の医院の為に契約していました。
医院の経営主体は父ですから、契約書の契約者欄には院長の署名・押印が必要なところ、契約に立会
ったAさんの署名・押印になっていました。  Aさんがホームページの管理責任者だったのです。
 
  Aさんは医院から給与を支給されている勤務医師ですから、個人事業者ではありません。
しかも、この契約に関し父から代理を委任されておらず、父の追認も得られておりまぜん。

  そうしますと、本クレジット契約は無権代理となり、効果は父に帰属せず、Aさんに帰属することになります。
つまり、本クレジット契約は一従業員Aとクレジット会社との消費者契約になり、割賦販売法が適用される
ことになります。

  次に、クレジット契約書に不備がないかが問題になります。
クーリングオフ期間を過ぎている場合でも、クレジット契約書に不備があれば何時でもクーリングオフが
可能だからです。

  さすがにクーリングオフの記載はありましたが、平成21年12月1日改正で法定記載事項にされた割賦販売
法第35条の3の9第4項3号の調査結果の記載がありませんでした。

 この調査結果とは何かですが、その具体的な内容は省令(施行規則第76条から第77条 第2表)にあり、
以下の通りです。

  虚偽説明等による申込者等の誤認の有無、 断定的な説明の有無、将来価値の不確実な事項に関する
 断定的な説明の有無、 付帯サービスなどの書面に記載されていないもので、申込者の購入判断に影響を
 及ぼすような事項の有無、その他申込者の購入判断に影響を及ぼすような販売業者の虚偽説明等による
 申込者等の誤認の有無。

  販売業者の虚偽説明等のクーリングオフ妨害による申込者等の誤認の有無、クーリングオフ起算点の事実
 に関する誤認の有無、

  連鎖販売及び業務提供誘引販売契約における販売業者等の虚偽説明による誤認の有無、
  

   販売業者が申込者を威迫・困惑させる行為の有無、販売業者が退去する旨の意思表示をしたのに退去しな
 い行為の有無


  要するに、消費者契約法で取消を認められている販売業者の虚偽表示による誤認が申込者等にないか、
クーリングオフを妨害されていないか等を調査するものです。

  なお、上記調査の対象となるべき事項は、個別クレジット申込書の法定記載事項です。
  (割賦販売法第35条の3の9第2項3号)

 
  このように改正割賦販売法では、上記調査をして該当する不適切な勧誘行為があった場合には
与信を禁止する義務がクレジット会社に課せられているのです。

  尤も、この不適切与信禁止義務と加盟店調査義務は、事業者と契約する時には信義則上の義務
に留まりますから記載しなくても違法ではないのですが、
もし事例のように事業主ではない従業員と契約していた場合には、クレジット契約書の不備を理由に
何時でもクーリングオフされるリスクを負うことになります。


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