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         損害賠償はこうやって勝ち取れ!
             債務不履行、不法行為、使用者責任、瑕疵担保責任

  契約締結上の過失に基づく責任って何?

 
  契約の当事者には信義誠実の原則(信義則。民法第1条第2項)が働きます。

信義則とは相手が一般に期待している信頼を裏切らないよう誠実に行動すべしいう原則です。

  契約締結上の過失に基づく責任はこの信義則から当然に導かれる責任として、判例で認めら
れているものです。

                          
  判例では、契約の内容が客観的に不能(原始的不能)なものであった為に、契約が不成立や
無効となって不測の損害を与えた場合
、そんな損害を蒙らせないようにすべき信義則上の義務
(調査・報告義務、配慮義務など)
に違反していたとして契約締結上の過失に基づく責任(損害賠
償責任)を負うとしています。

  例えば、 
  農地の売買契約が知事の許可の得られず合意解除となったケース。
   → 売主は調査・報告義務に違反し契約締結上の過失に基づく責任を負う。
                 (福岡高裁昭和47年1月17日判決)

  土佐犬を闘犬として飼育・訓練し販売する業者が、フィラリア症の土佐
        犬を販売して動機の錯誤により無効となったケースです。

   → 売主は健康かどうか確認して販売すべき信義則上の義務に違反し、契約
     締結上の過失に基づき買主が契約締結に関し支出した費用の賠償責任が
    ある。  (神戸地裁平成14年5月24日判決)

  
  なお、損害賠償の範囲は契約が有効なものと信じたことにより蒙った損害(信頼利益)と
 されています。   例えば、現地検分の費用とか、銀行融資の利息などです。

                         
  また、信義則は当事者が商議を開始した時から適用されます。

判例でも、契約締結の準備段階に信義則上の注意義務違反があると、損害賠償責任を認め
ています。

(1) 契約は有効でも売主に調査・告知義務違反があり損害を与えた場合

  例えば、住宅の売主が隣に高層マンションが立つことを知りながら告知せず、買主が入居1年後
 に日照権で被害を蒙った場合。

        
(2) 商談を開始しながら、相手に注意義務違反があり契約締結に至らなかった場合

  相手の調査に協力する義務、相手の誤信を察知したら警告する義務に違反した場合など。

   例えば、歯科医がマンションを診療所として購入するような信頼感を不動産屋に与え、売主が
  電気容量を増やす工事を実施したが、結局歯科医が契約の締結を拒否したケース。

(3) フランチャイズ契約のように加盟店が契約締結に際し、本部の提供する情報に依存している
  場合。

  → 本部には、加盟店が契約締結するかどうかの判断を誤らせないようする為、信義則上の
    情報提供義務・指導援助義務がある。

     例えば、本部の売上予測が客観的根拠のない不正確なものであった場合、本部は
    情報提供義務違反により加盟店の損害を賠償する責任がある。




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                        行政書士 田中  明事務所