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                <縮こまるな、大いなる志を抱いて道を拓け!>

   
行政書士の代理権で出来る範囲

  行政書士の代理権が明記された改正行政書士法第1条の3が施行されたのは平成14年7月1日のことです
から既に14年が経過していますが、代理権の解釈を巡って積極説と消極説があって通説はまだない状態です。 
 消極説に立つ人は文理解釈をして書類の作成代理にとどまるとし契約締結や示談交渉まは出来ないと云
います。
  しかし、条文には「代理人として」と明記されており、民法でいう代理権そのものが当然に予定されていると考
えるのが自然です。
  そこで私は委任(委任状)を貰えば民法の代理権の規程により契約締結の代理が出来るようになると考えま
。    憲法22条の職業選択の自由(営業の自由)がその根拠になります。   衆議院法制局の某担当者
も「作成代理でなく契約代理であるといい、現行法上、争訟性のない契約等の代理は弁護士や行政書士でな
くても誰でも出来る」と述べています。    この説明はまさしく積極説の立場に立つものと思われます。
                           
  次に、弁護士法72条の解釈との絡みが問題になりますが、多数説は「法律事務」を法的紛争事件と解釈す
る立場ですから法的紛争事件にまで至っていない事案なら行政書士も業務として出来ると考えます。 
  しかし、これにも考えが色々あり、やや極端ですが法的紛争事件も行政書士は正当業務行為として出来る
のだという人もいます。    つまり、裁判所や法務局も「官公署」なのだから、これらに提出する書類の代行
作成も出来る筈だというのです。   
  事件性という概念がそもそも曖昧であり、罰則のある規定の解釈にこんな曖昧な概念を持ち込むこと自体が
罪刑法定主義の精神に反するとしてこう主張するのです。
                           
  実に意見は錯綜しさながら神学論争のような様相を呈しています。   こうなったのは弁護士法72条が現状
との間で齟齬を来たしているからです。   弁護士を取り巻く環境が大きく変貌したのであって、弁護士以外の
法律専門職がいつの間にか実力をつけその専門分野で弁護士を凌駕している部分もあるといわれます。
  もともと、弁護士法第72条の目的は事件屋や示談屋といった三百代言が跋扈して公平な社会正義の実現が
妨げられるのを阻止するにあった筈です。
  しかし、隣接法律専門職種の人達はそれぞれの士業法で厳しく律せられプロフェッショナルとしての自覚と倫
理観を備えた立派な法律家です。   弁護士の法律事務独占の根拠は今やもう崩れているのです。
 日弁連でさえ近時では隣接法律専門職種との調整は極めて困難だと認めています。

                          
  今ここに弁護士法第73条に関する最も新しい最高裁判決(平成14年1月22日)があります。
<事案>  ゴルフ会員権仲介業者・販売業者が業として預託金据え置き期間経過後のゴルフ会員権を買取り、
  預託金返還請求の訴訟を提起したのは、弁護士法73条に違反するか。   
 
 弁護士法第73条の趣旨→ 弁護士でない者が業として他人の権利を買受て実行するのを禁止。
<判決要旨>  
  みだりに争いを誘発・助長する恐れがなく、社会的経済的に正当な業務の範囲内にあると認められる場合
 であれば、弁護士73条に違反せず、上記行為は許される。 
                        → 判決の詳細
                          
  上記判例は弁護士第73条に関するものですが弁護士第72条の解釈にあたりキーとなる判例とされています。    
 しかし、社会的経済的に正当な業務の範囲内かどうかということは判例が出て見ないと分からないところがあり、
その意味では今もってグレーゾーンであるといえるのかもしれません。      

                                          2011.3.4作成  2016.7.12一部訂正


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