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                   内容証明郵便でブレイク !        行政書士田中 明事務所

                  
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                <悪徳商法に絶対負けない消費者になる方法>


    敷金案件なら行政書士が最適です
 
 私がHPを立ち上げた頃、一番多い相談に敷金返還請求がありました。 そももそ、敷金は
20万〜40万円ですから、弁護士より行政書士に向いた相談なのです。 私は、まず内容証明
郵便で請求します。 敷金返還に関する判例はほぼ確立されていますから、判例を散りばめな
がら大家に全額返還する義務があるということを、諄諄と書きます。

 なぜかこれを読んだ大家の反応は、意外といいのです。 全額返還されることもありますし、
平均すると返還率は50%〜70%です。 理由は色々考えられますが、大家さんは国交省の
ガイドラインや判例のことは知っていて、知らない振りをしていただけなのかもしれません。
やっぱり裁判沙汰にはしたくないのです。
                      ж

 大家さんのほとんどは、貸家の管理を管理会社に委託しています。 賃貸借契約書は管理
会社の作ったものがほとんどで、これがまた実に借主に一方的に不利に出来ています。
しかも、何年も前に作られた雛型を今でもそのまま使っていることが多いのです。 私の想像に
なりますが、この敷金問題というのは、これまでは借主が泣寝入りで終わる世界だったのでは
ないか・・・・・。 いや、それは今も続いているのかもしれません。
                      
 これまで弁護士に相談しても、多分相手にされなかったと思います。 弁護士としてもコスト
割れで、引き受けられないのです。 ということで、敷金問題というのは、これまで手薄だった
民事法務の最も象徴的な分野のひとつではないかと思うのです。 最近、司法書士がこの
問題に割と積極的です。 少額訴訟という制度が出来たことと関係があります。

 さて、行政書士は、少額訴訟の代理人まではやれません。 幸い9割は内容証明郵便だけ
で解決していますが、解決しなかった場合、これで終わりですとは言えません。 私は少額
訴訟のサポートをし、紛争の要点を整理してあげることにしています。 内容証明郵便作成
報酬の3万円の範囲内の仕事としてやっています。 やはり、ビルに事務所を構えている
司法書士や弁護士が受ける仕事ではないでしょう。 その意味で、私は自宅を事務所にして
いる地域密着型の行政書士に最も相応しい仕事だと思うのです。
                      ж

 では、実際の敷金案件ってどんなものか・・・。 そこで具体例に触れて置きます。
[事案] 
 「敷金の全額が戻るかと期待していたら、クロス総張替費、室内クリーニング代その他
を控除されていた。  ただ、大家が口頭で承諾したものと信じて猫を飼っており、猫のキズ
が一箇所ある。 管理会社は、猫の匂いを除去することを理由に、飼猫による損害金として、
先の修繕費を請求して来ている。 大家は大家で、飼猫の承諾などした覚えがないと
言っている」
                 
 今思うには、後で高額な修繕費を請求してやろうという腹で、うやむやな返事をしたので
はと、思いたくなります。 それにしても、賃貸者契約書を見ると、ことごとく賃貸人が一方的
に有利になっています。 クロス張替え費、室内クリーニング代を、原状回復の際に賃借人
に負担させるのみならず、必要費、有益費も賃借人の負担とする特約があるではないか。
                  
 民法の賃貸借の規定が、任意規定(当事者の特約がない場合に適用される規定)という
ことで、こんな特約が契約自由の原則の下、これまで許されて来たのです。 判例によれば、
こんな大家に一方的に有利な特約など認めていません。 判例は、賃借人が原状回復の際
に負担すべき義務を、通常使用を超えて使用し汚損させた場合とか、善管注意義務に違反
した場合又は賃借人の故意・過失による損傷に制限しています。

 つまり、上記の例では、猫による損傷の箇所を修繕すれば、十分だということです。
飼猫による損害金という名目で、クロス総張替え費、室内クリーニング代を請求するという
のは、許されないのです。
 もっとも、事案毎に判断されますから、飼猫による匂い等がひどい場合には、一部負担する
必要があるかもしれません。その場合でも、経過年数に応じてクロスの自然損耗は、確実に
進行しています。 そして、大家は経過年数に応じて、賃料の一部を減価償却費に充てて
います。 ですから、その減価償却費相当額については、請求額から当然控除されて然る
べきなのです。
 さて、結果はどうであったか・・・・。 この事案は割と複雑なところがあります。 飼い猫の
承諾をしたという人というのは、別人でした。 大家と滅多に会うことがないので、人違いを
してしまったようです。 そんなこともありましたが、猫による損傷は軽微であったこともあり、
大家は修繕費を折半にすると言って来ました。 つまり、請求額が半分に修正されたことで、
敷金返還率は30%から65%にアップすることになったのです。
           



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